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今年はお屠蘇飲みません。
という文言から始めます。
まあ、今年は院試の年ですから、ずばり行きたい研究室に行くが目標ですね。
銀河系をできるところで、どちらかというと観測重点的なところに行きたい。
というか、行く。K大のところですね。
それと、思想的にはより寺田寅彦に被れようかと思っています。
そして、湯川教授。
科学の未来を明るいのだと思いたい。

とにかく、今年一年は再びの踏ん張りの年だ!
やるぜい!
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今年読んだ本で、何が面白かったのかをここで振り返ろうという話です。

まずは、最近から遡ってみましょう。
島田荘司 『星籠の海』

星籠の海 上星籠の海 上
(2013/10/04)
島田 荘司

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星籠の海 下星籠の海 下
(2013/10/04)
島田 荘司

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今では推理小説では大家だと私は思っています。
これの前は『アルカトラズ幻想』で猟奇的な事件から最後はここに行き着くのかという話で楽しませてくれました。
今回は、おなじみの御手洗潔の事件簿で、瀬戸内のとある島で死体が流れ着くという話から始まります。
そして、死体は瀬戸内海のとある所から流れてくるということを突き止め、そこで発生した事件を解決するという話です。
今回は様々な視点から物語を見ていくのですが、ある人の視点が最後の最後にここに繋がるのかというのを見たとき、言葉では言い表せない興奮を得ました。


真梨幸子 『鸚鵡楼の惨劇

鸚鵡楼の惨劇鸚鵡楼の惨劇
(2013/07/23)
真梨 幸子

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イヤミスの女王の今年の作品。
作品のインタビューでは、(インタビュー)どういう風に作品を作っているのかがよくわかります。
今回は歴史は繰り返されるというもの。
なんだか、三津田信三『幽女の如き怨むもの』を想起させます。(この作品もすごくいいです。)
ただ、いつもなら出てくる人が強烈に狂っているはずなのに、今回は割とマイルド?かもしれないです。
それでも、例のごとく最後のどんでん返しが爽快でしたね。
これ読めば、『告白』とかを書いている湊かなえでは物足りないですね。

皆川博子 『開かせていただき光栄です』

開かせていただき光栄です―DILATED TO MEET YOU― (ハヤカワ文庫 JA ミ 6-4)開かせていただき光栄です―DILATED TO MEET YOU― (ハヤカワ文庫 JA ミ 6-4)
(2013/09/05)
皆川 博子

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文庫版が2013年に発売したもの。
本当は2011年ですが、今年読んだので入れました。
時代は解剖学が始まったころのヨーロッパ。
市民がいかに貧乏だったのかがよくわかります。
そこで発生したのは、殺人事件。それが幾重にも重なって、とある少年の話にもつながります。
この淫靡な雰囲気を纏った感じが、絡み付くようでした。
作者は高齢なのですが、精力的に書いているらしく、続編を12月に出したそうです。
それも、時間があれば読みます。

堤未果 『(株)貧困大国アメリカ』

(株)貧困大国アメリカ (岩波新書)(株)貧困大国アメリカ (岩波新書)
(2013/06/28)
堤 未果

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堤さんの最新のアメリカの情勢を綴ったもの。
日本の出来事は世界ともリンクしており、アメリカを見るということはそういう風潮もあるというのがよくわかります。
資本主義の極限はこういうことであり、日本がアメリカのようにならないようにすべき例が示されているかのようでした。
これはこれで衝撃的な内容。
まあ、それ以前からいろいろとありましたもんね。アメリカの話は…

吉田伸夫 『明解 量子宇宙論入門』

明解量子宇宙論入門 (KS物理専門書)明解量子宇宙論入門 (KS物理専門書)
(2013/03/22)
吉田 伸夫

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すごく内容的にむつかしいですが、それでも大学生向けに書かれた宇宙論の本です。
まあ、具体的な計算とかはシュッツとかの方がいいのですけど、読み物としてはよかったほうです。
でも、一般向けじゃないな。
明解でもないし…

籘真千歳 『スワロウテイル 初夜の果実を接ぐもの』

スワロウテイル/初夜の果実を接ぐもの (ハヤカワ文庫JA)スワロウテイル/初夜の果実を接ぐもの (ハヤカワ文庫JA)
(2013/07/24)
籘真 千歳

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大好きなスワロウテイルシリーズの最後?(まだあんましやめてほしくない希望)
ある意味で、大学生になってからいろいろと考えるキッカケを作ったSFです。
日本SFで言うと、伊藤計劃とか上田 早夕里もいいのですけど、この人もある意味で問題提起をしていると思います。
まあ、Twitterを見ているとあれなんですけど…(苦笑)
人類の不幸をすべて背負うことを決めた少女は、何を想ってやったのか。
それがこの話の骨子だと思います。
普通なら、他人のために不幸を背負いませんよね。
でも、彼女はそれを背負った。罵倒やらそういうものを浴びても。生きるということの素晴らしさを知って欲しいがために。
これ読んだときは号泣しましたね。
次回作ももちろん応援します。来年も楽しみだな。

森見登美彦 『聖なる怠け者の冒険』

聖なる怠け者の冒険聖なる怠け者の冒険
(2013/05/21)
森見 登美彦

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遅筆ですよ、森見さん。
まあ、もともとそんなに書ける人ではないので、首を長くして待った甲斐がありました。
森見登美彦 サイン

また有頂天家族のアニメ化のため、サイン会に行ってサインをもらってきました。(これでサイン本は2冊目)
朝日新聞の連載だったそうですけど、それから時間かかりましたね。
この、主人公のやるきのなさが終始一貫していておもろいわこいつという感じで読み進めました。
ぽんぽこ仮面いいですよ。


さて、2013年に発売された本を紹介しました。
けども、年々面白い作家さんは限られていますね。
いまでも、関係なく読めるのはホラー、SFだけですか?
それでも、昔のやつとかの方が多いですけど。
まあ、正直年間200〜300も読めば忘れないと駄目なのでね。
それでも本は知性を活性化させる。
それと、本当に面白い本は100冊読んで10冊あればいいほうですからね。



大文字1
大文字2
大文字3

大文字山に行ってきました。
およそ2時間かけてえっちらおっちら。
人生を山に例えますけど、まあそれはよくわかりますね。
昨日雪が降ったのでそれがところどころ残っており、風に吹かれるとぱっと舞いました。
綺麗という言葉でしか表せません。
今年は京都はすごい大洪水があったので、普段使われているルートが使えなくなっており、それ以外の道を使いました。


さて、話変わりまして、こういう話題
福島原発 観光

まあ、ここでネットでいう批判だとかそういうものはするつもりはあまりありませんが、まあ心証はよくありませんね。
それで、本人はTwitterでもいろいろと書いています。
ただ、あまりこういうのはよろしくないかなと。
私は基本科学で、『疑わしきは罰しろ』というスタンスでありますので、正直冗談でもやってはいけないと思います。
もちろん、前例としてチェルノブイリの事故とかがあるのですが、それでは甲状腺がんのリスク以外は高まらないという話もあります。そして、必要以上にこわがる必要もないです。ただ、ないから安心というわけではありません。
科学は万能だと思われ過ぎました。それは残念ながら違います。
物理の手法も、うまく線形ならば解けますが、非線形だと近似するしかないのです。つまりは、摂動、揺らいでいるものがある。
チェルノブイリの事故でも本当にそれが正しいのか?それは分かりません。
それが原因で、身体を壊した人もいるとは思いますし、そうじゃない人もいると思いますが、それを評価する術がないのです。
だから、芸術だとかゲリラだとか、はたまた自由だとか言ってしまうのもどうだと思います。科学も技術も、人の精神的な成長よりも早く進み過ぎた。

最後に、私はこれはないと思います。人の気持ちを知れだとかそういうことは言うつもりは毛頭ありません。人の気持ちは分からない。だからこそ、それこそ必死に、ひたむきに、自転車操業だと知りながらも少しでも理解しようとする努力が必要だと思います。その方法は、想像以上にむつかしいです。物理なら、トンネル効果があるのですが、残念なことに『こころ』にはありません。

追記:私の好きな荘子には、不言の教えというものがあります。
それと昨日紹介した鷲田先生の本。
これから考えてみると、受け止めること、口をつぐむことが大事じゃないかなと思います。
一方は道の習得ですけども、言葉では伝わらない何かというものはあると思います。
鷲田清一著、「聴く」ことの力を読んでいる。
これは吟味するのにも時間がかかる。
というのも内容が難解というわけではなくて、これを身体で、理解するということがすごく難しいからだ。
西洋の哲学というとどうも「話す」がメインになっている。
だが、日本は明治のときにその哲学を学ぼうとしてきた。しかし、その試みはうまくいかなかったのではないかと思う。
西洋から伝わった科学は、それこそ寺田、湯川、朝永、仁科など日本独自の科学というものを作り上げたり、小柴先生のようにニュートリノといえばという風なものを作ったが、哲学は果たしてどうだったのかというと不明だ。
もちろん、京大には西田哲学というものもあったが、それこそ湯川教授のように世界に名を轟かせたかというと、どうもぱっとしなかったと思う。
それは、日本自体が西洋にような話すことを中心に据えてきた文化ではなかったことにあると思う。
もちろん、今でも日本と欧米、欧州をみても全然違う。
昔、読んだ本で野上弥生子の「ローマへ旅立つ息子に」の中であった内容にも類似するが、日本は西洋の哲学の源流がないため、カントやらメルロポンティ、ニーチェなどが残した文章から学んでいる。
そこで今回の話題にしたいのは、日本独自で作り上げていく「聴く」哲学というものだ。
ある意味で精神科医というか心理学者のようなものだ。
人々の声を受け止める。受け止めたことを相手に示す。
それは、日本独特の間の感覚と言ってもいいかもしれない。
西洋では、それこそ自分が話さなくては主張は通らないし、そういう風にできている。
日本としては、いろいろな所作から類推すべしというものがある。
それは欧州とかからすると、ヘタレ、駄目なものにあたるが、それを逆手に取る。
私は鷲田先生の本を読んでそういう哲学を持つのもありだと思った。
相手の言葉から相手をしっかりと受け止める、受け入れる。これは西洋の「話す」哲学ではできないことだ。
また、話すというのは熟成というものが足りないと思う。
それだから、相手の言葉を受け入れ、それを熟成させまた送り返す。
そういうものがとても面白いものになるに違いないと思う。

ある意味でグローバルとは逆を行く。でも、自然と付き合ってきた我々日本人の哲学というものはこういうものだ。
日本食が世界で評価されるなら、こういう考え方も評価されてもいいと思う。


「聴く」ことの力―臨床哲学試論「聴く」ことの力―臨床哲学試論
(1999/06/30)
鷲田 清一

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まず、哲学の方から。
今年はまさしく激動だった。
それは、世の中がである。
その片鱗は前からあったが、意識したのは間違いなく今年に入ってからだ。
こういう時に、哲学は大事になる。
大概、こういう書き方をするとニーチェとかハイデガー、パスカルやらそういう名前が出てくるだろう。
しかし、それはあくまで彼らが考える哲学であり、私の(私たちの)哲学ではない。
そういう、研究をする人もいるが、そこから生産的なものが生まれるかというと、私は思えない。
もちろん、温故知新というものもあって、全部が非生産的だとは言わない。でも、哲学者が過去の哲学者から学んで、自分の哲学を作れないならばそれは意味がない。

哲学はまさしく自分を他者に知らしめるものだ。そこから他人が私から発せられたものを受け取って、それを解釈することで私は初めて存在すると私は思う。
そして、哲学は人生とおよそ等価である。
私の生き方が則ち哲学の例であり、それを私の言葉で表現したものが哲学となる。
もちろん、それが他者に好ましく受け取られるわけではない。それでも、私が自分というものを知るには他者を鏡として映すしか方法はない。自分の顔を見れるのは鏡があってこそである。(ここでカメラで撮って、眺めると言っても、カメラを通した私は私ではない)
これからの世の中今以上に哲学というものが求められる。
ただし、それは話すための哲学ではなく、聴く哲学だと思う。
これは鷲田清一も本を出している。
私はまだ読んでいる最中なので、読み終えたら書きたい。

そして、科学についても深く考えた。
原子力発電所の事故が発生してからずいぶん立つ。それ以外にも、科学を用いた商業。(正しくは、技術ではあるのだが)
例えばGMO種子とか、人工衛星。
便利であることの代償は人間の知覚を強制的に加速させたことなのかもしれない。
すなわち、人間の体感している時間が早いのだ。
そうなれば、心もストレスを感じる。でも、心地よいストレスだと感じたりしてしまったりする。
幸せでなければならないという。
それが『空白を満たしなさい』で、すごくいい例えで表されている。
幸せは、結婚式でつがれるお酒だと。
飲んでも次から次へとつがれる。
溢れたとき、そのときこそが人間が病む時なのかもしれない。
科学は本当に人を幸せにしたのか?
それはこれからも考えないといけない。

そして、自然だ。
富士山が世界遺産登録されたりしている。
そして、再生エネルギーや自然エネルギーというもの。
そういう風に考えるのもいいとは思うが、それが本当に自然を考えているのだろうか?
そこに、ふとした疑問を抱かないといけない。
人間の営みは、そもそも自然からものを借りて、それを返すものだ。
自然には自己再生能力はある。それを超えないようにしてきた。
今、宇宙から見たとき、日本列島はどうなっているのかは知ってはいると思う。
私は、すべてをいいことのように捉えるべきではないと思う。
それは、自然に対して不誠実だ。人間いいことだと認識したが最後、間違いには気づかない。
自然に関してはちょうどこのときがターニングポイントだと思う。どうやって、持続可能な世界を作り上げていき、未来のための営みとするのかを考えなくては。
ここでは自然に対しての結論は控える。
それは、私自身もまだ分かっていないからだ。自然は複雑系であり、凡そ人間が簡単に解決できるものではないからだ。

特別番組が多いですね。
これから年末なんだなと感じます。
とはいえ、年末のテレビはおそらくみないので、閃の軌跡をするか、プログラミングしているでしょうね。
量子力学をしているのもいいですね。
ともあれ、年末だろうがあまり関係ないです。
その前に山に登りに行って、いろいろと気持ちを切り替えていこうと思っています。

駄文をすいません。


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(2013/12/22)
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これでも見てないと最近しんどい。
目がよければ、プレアデス星団を見ることができるでしょう。
アトラスの7人姉妹といわれ、ケラノ、エレクトラ、ダイゲタ、マイア、ステロペ、メロペ、アルキオネという名前がついています。
プレアデス星団を和名では昴といいますね。これも有名な話。
また、別の和名では一升星というそうですね。もしくは六連星、草星。

他に有名な星団は、ヒヤデスですね。
こっちはなかなか見つけにくいです。今だと。

シリウスを古代エジプトの人は、アヌビス神と見立てたそうです。これでナイルの氾濫の時期を知っていたそうです。

カノープスはなかなかに見れません。それはやはり南にいかないと駄目ですね。
そのカノープスを中国の人は南極老人星といいます。これを見ると長生きすると言われていたみたいです。
でも、星を眺められるだけの余裕があったら、それは長生きしそうですね。

子どもから大人になるとき、夜空には星があるということを忘れてしまいがちです。
でも、星は、宇宙は広大で、我々人間の知っていることはサハラ砂漠の本の一握りの砂ぐらいなものです。
それでいて、権力を持つとあたかも世界を牛耳ったかのように錯覚する。
でも、違います。
宇宙のように広大なのは人間の脳であり、それは文化を、自分を大事にして拡張されます。
視野が狭いというのは、星空が見えないのと同じです。
あれほど美しいものがあるのですから、権力という一過性の、しかも誰も褒めてもくれないし、やたらと気疲れするし、美しくもないものは捨ててしまうことです。

そういうことをちょっと考えながら、冬のひとときを過ごしてみました。
今年最高のミステリーだと思う。
島田荘司の御手洗潔シリーズの最新刊。
『占星術殺人事件』は覚えているだろうか?
今回は瀬戸内を舞台。
なぜかしら、その島に死体が流れ着いてくるという相談を受けて実際に赴く。
そこで、もっとおおきな事件が動いているのを感じる…

ここにはいくつもの視点が存在する。
それは最後には一本の筋となって、どういうことなのかが分かる。
そこでこうくるのかという話。
大きな事件を追いつつ、瀬戸内に昔いた村上水軍の残したとある資料を探すということを平行してやり、最後にばーんとつなげた時は拍手喝采です。

今年はもしかして当たり年?
真梨幸子の『鸚鵡楼の惨劇』も面白かったし。
そういう反面、世間から評価されている作品は読むのが辛い。
どうも、読者に迎合している節がある。
いや、それなりに読めるのだけども、東野圭吾読んでてもイマイチ興奮が沸き上がってこないのだよね。

星籠の海 上星籠の海 上
(2013/10/04)
島田 荘司

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星籠の海 下星籠の海 下
(2013/10/04)
島田 荘司

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大阪の中之島の方に行ってきました。
中之島

プロジェクションマッピングとかお店が出てて面白かったです。(まあ、人は大勢でしたが)

あと数日しかないのでクリスマス前に行ってみてください。
あと、星カフェに行ってきました。
前々から行きたいなと思っていたので、念願かなっていけました。
アンドロメダという飲み物を味わいながら、プラネタリウムをつかって冬の星座の見つけ方解説をしてもらいなかなか✌('ω'✌ )三✌('ω')✌三( ✌'ω')✌でした。
まあ、私も高校のときに科学系の部活に入っていたのでプラネタリウム解説はしたことあるのです。

いやー、きょうはいい日だった。
毎年やってはいるものの、注目されるときは決まって特殊な場合。
でも、その受賞した作品を読んでみても、大概がつまらないと思うのは気のせいか。
純文学でも、それなりに読み応えがあるものはある。
でも、賞を取ったからといってそれが優れているとは思えない。
まあ、読書は趣味だから
なんとも言えないのだが。
とはいえ、これまで読んできたものは面白くないという印象しかない。
なんというか、明治のころの芸術性と今の芸術性が違うというのだろうか。
だから、新聞で紹介されている候補の本を読んでは軽く失望する。
うーん。どうなんだろう。
平野啓一郎氏の『空白を満たしなさい』を読んだ。
この作品はなぜか生き返った主人公が、自分の死が自殺だということを知り、どうしてそうなったのかを考えるものだ。
最初の方は主人公は自殺ではないと主張する。自分は殺されたんだと。
そこから物語はある方向へと進んでいくのだが、それは是非とも読んで欲しい。

NHKのスイッチインタビューで平野啓一郎氏が出てたやつにもあったのだが、「どのゴッホが、どのゴッホを殺したのか」という質問がある。
今回の焦点となるのは、まさしく自殺とは何なのかにあたる。そこで、上の言葉がヒントになる。
人間には、いくつもの自分がいる。
それはビリーミリガンのように多重人格ではなくて、それこそ人間関係で作ってきた複数の本物の人格があって、目の前にいる人によって使い分ける。
これと似たような話が鷲田清一の本にもあった。ちょっと思い出せないが…

ともかく、自殺と自己とは何なのかを探求した本であると言える。
作中で分人という言葉が出てくる。
これは私の中でもしっくりくるものだった。
それを考えると自己を、己を知っているという思いあがりは傲慢だと思った。
それは他者は鏡であり、その鏡はすべて同一ではなく、それから見える自分は様々だ。
でも、気に食わないものであろうと、そうでなかろうと自分だ。
いつからか、自分を美化したり、卑下したりする感情を持つ。
だから、荘子の道が嵌るのだろう。それこそ、無為自然で自分を見つめること。貌を知るということだと思う。

いろいろと考えされた。
でも、この本は趣味で読むものではない。それほどまでにこれは考えさせられる本だ。

空白を満たしなさい空白を満たしなさい
(2012/11/27)
平野 啓一郎

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このごろの教育熱と言ったらあまりに熱々でこっちが火傷しそうである。
たとえば、森の幼稚園。
英才教育や幼児教育だけじゃすまなく、胎児のころからやるものもあったりする。
受験戦争やらもそう。習い事好きママさんは今では不思議じゃない。
そういう人は大概は善意を押し付ける。そういうことはあまり自覚しない。
こどもの人格形成というのはちょうど幼稚園のころだろうか?自分が覚えている幼いころの記憶を考えたらそれくらいになるだろう。そこから意識やらが芽生える。ここからいろいろなものを経験し、おぼることで心やら性格ができていく。
これは、外部からの影響を受けて成長する。親の所作、子ども同士の連携、先生の注意、しつけなど。
ところが、こういう時間を束縛して習い事やらお勉強させるのに熱心な親というのは、心を育てるということを忘れる。
心の成長というのはそれこそ、大事だ。人間が人間であるために。

子どもは親のお人形じゃないよ。
まだ意識が未分化のままであってもそれは赤の他人。
他人を導くわけだから、学問やら習い事をさせるだけでなく、心も育てないと。
ようはバランスです。

日本人にありがちな局所集中は不安定だからこそやめるべきだということに気づいて欲しい。
ゆとりとは本当はそういうこと。
親もゆとりがないし、こどもは自由が奪われる。それも善意という押し付けによる搾取によって。
子どもの未来を思うなら、それこそ自発的に勉強させるようにいろいろさせるべきだわ。

私は子どもときから親からちゃんとしつけを受けてきたし、ともだちとも遊びまわり、近所付き合いというものをしり、自然とはなにかというものを体感していてきた。今もそうだし、こういうことが本当にこどもの幸せだろう。
社会の動きに触発されて書く。
そもそも、グローバル化に関してはなぜ反対なのかを言っていない。
まあ、単なる言語の英語化による反発なのだが、どうも極端でいけない。
国語はそれほどまでに優れているのかと。そうでもないと思うのだが、みんなが英語だ英語だと騒ぐと天邪鬼だから、なにくそと思う。
これからは超流動が求められる時代だと思っているが、効率主義、競争主義も極まるとストレスになるばかりか自家中毒になってしまう。
私が大事にすべきだと言うのは自由な選択肢。
でも、その前に日本人というアイデンティティに帰りたいと思う時もあるだろう。そう、家に帰るみたいに。
グルーバル化とは、家に帰らないことになる。
そして、ある意味ではグローバル化というのは優性な性質を持ったものだけが生き残り、そうでないものは駆逐されるものだという性質を持っていると思う。森毅先生もそれは好まないし、私自身もそう思う。
なぜなら、そういうものは現状の環境はすごく生きやすいが、それが変わると途端に生きにくくなる。
だから、社会にしろ、人間にしろ、生物にしろノイズと呼ばれる、もしくはムダというものを残しておくことで、ゆとり、味が生まれる。
そして、私は家にはちゃんと帰りたい。だから、英語ばかりを取り上げる教育論は反対です。国語も大事にして上げてください。

もうすこし、楽に考えましょう。今の世の中気張りすぎ。それで心を壊したらしょうもない。また、それでも心が壊れない人間でないような人間ができても困る。自然体でいきまひょ。

『このときふたりはもうすっかり本物の恋に落ちてていたが、もちろんそれが、この世でいちばん不思議なひと触れだった。』 (不思議のひと触れより「引用」)

河出書房新社の奇想コレクションの1つである、シオドア・スタージョンの短編集を紹介する。
『高額保険』
金に困ったやつの犯罪と保険金詐欺がこの話の中心。わずか、4ページだがこれの意味するところを掴むのに少々時間がかかると思う。

『もうひとりのシーリア』
知りたいという欲望の塊のような男が、とある女性の秘密を知ろうといろいろとする話。この女性の正体とはなんなのだろうか?

『影よ、影よ、影の国』
これを読んで、ヘンゼルとグレーテルの継母を考えてしまった。SFではなく、これはファンタジーだと思う。

『裏庭の神様』
真実だけを話せない(なにかしら嘘を混ぜて話してしまう)男が、裏庭の手入れをしてる最中に見つけた神様からとある特殊能力を授かる。これが、意味するものは何か?

『不思議のひと触れ』
表題作。ある接点を持った男女が月の出が見れる海のところへ行き、語り合ったのち恋に落ちる話。

『ぶわん・ばっ!』
レッドと呼ばれるドラマーに一流になるためにどういうものを身につけてたいいのかという質問をして、自分の体験を踏まえながら教訓を教えてもらう話。

『タンディの物語』
これは私にはよくわからなかった。憑いているのかな?ブラウニーとはぬいぐるみのこと?

『閉所愛好症』
これが個人的にはいちばん好き。弟は違い、思慮深くも引っ込み思案、悪く言えば暗い兄は、新しく住む住人と話をする。そこで出てくる「仮説」というのがすごく面白い。

『雷と薔薇』
原子力爆弾をモチーフとした小説。こうなるのは確かにやだなと思える。

『孤独の円盤』
SFでUFOが出てきたら、スーパー科学文明と考えがち。でも、円盤が女の人に伝えたことはそんなことじゃない。
「孤独」とは何か?それをちょっと考えてしまう作品。


不思議のひと触れ (シリーズ 奇想コレクション)不思議のひと触れ (シリーズ 奇想コレクション)
(2003/12/22)
シオドア・スタージョン、大森 望 他

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いまどきの私学(高校)でもそうだが、高校説明会でどれほど有名大学に入れたかを宣伝する。
大学は、どこに就職したかを宣伝する。
TOIECやらTOEFLやらのスコアがどうだとか。

そういうものは学校の特色だとは言わない。
点数主義化も過熱すると気持ちが悪いのだが、そういうものが絶対的な価値だと盲信しているときには何を言っても理解はされない。
つまりは、ステレオタイプな人生を押し付けるのが親の中では当たり前になっている。
そして、受験生は東大のような有名大学などに入学するのを拘ったりする。
それは自分に自信がない証拠になる。エリートでもなんでもない。

人生を成熟させろと私は思う。
今は、人生おろか人間的なものまで未成熟だ。
これをどうにかするのを考えるのが教育者だ。
といくら言っても、人はわからない。
でも、私はこれを声を大にしては言わない。
タイトルはおかしなものですが、内容は本紹介です。
まず、恒川光太郎の『金色機械』
こんじききかいではなく、きんいろきかいです。間違えないように…
恒川さんは、ホラーファンタジーという分類になりそうな作家さんです。
といっても、ホラー色が強いというわけではありません。
今回の話は戦国ー江戸時代をモチーフとしています。そういう時代だというのを考えて読むものです。
だから、花魁という言葉も出てきます。
冲方さんが『天地明察』を書いたように、この本は今までの恒川さんがよく使う背景ではないですね。
だから結構新鮮な感じがしつつも、恒川ワールド全開でした。
時系列は追いにくいですが、それも意味があるのでしょう。
厨二臭い人なら、右手で人を殺せる能力があると書くと興奮するかもしれませんが、そういう感じではありません。
とかく、様々な視点から物事が進んでいき、因果は巡り、そして精算される。そういう物語です。
この人の美しい文体を一度味わってみてはいかがでしょうか?

金色機械金色機械
(2013/10/09)
恒川 光太郎

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次に紹介するのは小林泰三の『アリス殺し』
夢=不思議の国のアリスの登場人物になりきり、それが現実とリンクしているという話です。
もともと、小林さんはホラー専門作家だったので、凄惨な死体が出てきたり、すごくダークな感じの表現があります。
不思議の国の殺人が現実でも発生するということがすごく大事になります。
そして、不思議の国の住人はどこか壊れた感じ。
犯人はあの人だというのは分かりますが、現実に殺人はしていないので逮捕することはできません。
さて、どうするのでしょうかというのが焦点になります。
推理物なので、そこまで怖くないから読んでみてください。

アリス殺し (創元クライム・クラブ)アリス殺し (創元クライム・クラブ)
(2013/09/20)
小林 泰三

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三津田信三の刀城言耶シリーズを読み終えました。
最後は『生霊の如き重るもの』
短編集なのですが、独特の怪異の味わい深さがが散りばめられていて、すごく満足でした。
それにしても、このシリーズの最後の後味はたまらないですね。
毎回のごとく、なんとも言えない雰囲気を纏わせます。

厭魅
山魔
凶鳥
首無
密室
水魑
生霊
幽女

どれを取っても面白い。
是非とも読んで欲しい。そういうものでした。


生霊の如き重るもの (講談社ノベルス)生霊の如き重るもの (講談社ノベルス)
(2011/07/07)
三津田 信三

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最近、量子力学の摂動の範囲をしているのだけども計算が面倒ですね。
まあ、仕方がないとは思うのですけども。
シュタルク効果でなぜ0になる箇所があるのかを延々と考えたり(あれって角度方向を考えると対称性からわかるのですね)しているのだけども。
今日は図書館から数冊の本が届きました。
積ん読状態だな。早く読まないと。
真梨幸子の『鸚鵡楼の惨劇』を読んだ。
さすがはイヤミスの女王である。
ということで感想を書くのだが、正直なれないとキツい。
ということで、それでも構わないという人は見てください。(こう書くと、大概の人は見ちゃうねんけどな…)

まず、物語の始まりは1962年から始まる。
「こうちゃん」と呼ばれる小学生5年生くらいの少年のモノローグが一章だ。
「こうちゃん」の家は定食屋で、近所の色町からときどき出前を頼まれる。
そして、鸚鵡楼で起こった事件の数日前に印象に残ったことを中心に書き連ねる。この辺りは比較的穏やか(大概は酷いですからね…)なのだが、とある事故によって、同級生がとある男の慰み者になっているのを見てしまう。
それから主人公は倒錯した気持ちを抱えることになる。
そして、とうとう鸚鵡楼で殺人事件が起こってしまう。

2章は1991年だ。平成3年で、最初は河上航一の罪状から始まる。

そして蜂塚沙保里という売れっ子エッセイストの日常から、彼女の関係というのが窺い知れる。
まず、義母との関係は最悪である。(お約束)
それは、彼女のエッセイのネタにされているからである。それも相当下劣な。
また、これも気違い染みた沙保里の担当者南川千鶴子がいる。彼女もどこかしら、おかしな雰囲気を纏っている。
そして、ママ友。(更年期少女なみにお決まりかもしれない)
息子の駿がこれまたどこかに精神異常を持っているかのような書かれ方をしている。
ここでは伝わりにくいが、もう鬱になること間違いない。
この辺までのレベルなら、まあ湊かなえの『告白』ぐらいでしょうね。
そして、チャリティーパーティを開くという当日に事件が発生する。
あたかも、鸚鵡楼の惨劇と同じように。

3章は2章の事件から15年経ったころの話。
鸚鵡楼の事件を元にした映画を撮っているのだが、そこから事件の解決に乗り出すのだが、ここの嫌なところは男同士が××(これは言えません。正直私は吐き気がしました)するシーン。
しかし、重要なところが書かれているのも確か。そして、映画の主役が暗示のセラピーをかけられたあとに自殺する。

4章は事件の解決をする。それは、誰でも犯人だと思えたのだが、やはりこの人かという印象を与えられた。
いい感じで裏切られます。ここまで読み進めれば、前の嫌な感じは払拭できます。

最終章
最後のどんでん返し。そして、陰鬱な結末。


恐ろしい物であるね。
鸚鵡楼の惨劇 HP


鸚鵡楼の惨劇鸚鵡楼の惨劇
(2013/07/23)
真梨 幸子

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イヤミスで巷で有名だとされているのは湊かなえである。
イヤミスとは、読んだあとが嫌な感じが残るミステリーだ。
私はそういう類いの小説を読んできたが、あまり湊かなえはイヤミスっぽくない。
なんというか平々凡々なんです。
そこはかとない悪意がないというか、そういうものがない。
あまりにも非現実的で意味不明というのが大きい。
作中にHIVが混入した牛乳を飲ませたら感染するとあるけども、そもそもしないし。

でも真梨幸子の小説はドス黒い悪意が蠢いているような小説だ。
どんでん返しのオンパレード。そして、予測不能な結末。
そういう意味では彼女の小説の方がイヤミスとしては優れていると思う。
それにしても、真梨幸子は不遇な扱いを受けていると思う。
湊かなえは、やはり読者ウケなのだろうか?
いや、あれほど平凡だからこそ普通の人が読んで嫌な感じがするで済むのだろう。

でもそれではつまらない。
そこで私が挙げるのは、真梨幸子の『殺人鬼フジコの衝動』『更年期少女』だ。
これらを是非とも読んで、嫌な気分になって欲しい。(それってどうよ!)

殺人鬼フジコの衝動 (徳間文庫)殺人鬼フジコの衝動 (徳間文庫)
(2011/05/07)
真梨幸子

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更年期少女更年期少女
(2010/03)
真梨 幸子

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久々にこのジャンルを書くような気がします。
いや、結構読んでいると思うのですが、なんとなく紹介し忘れていたといいますか…

Delivery (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)Delivery (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)
(2012/05/24)
八杉将司

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ハヤカワシリーズのやつですね。
主人公は人ではありません。
今で言うとデザイナーベイビーのようなものでしょうか?
サルの遺伝子をいじくり、人に似せたもの。
最近見ているGMOのように人間の都合よく改造されたというのが的を射ている。
しかも彼らは自我を持つ。それだから私は永井豪が昔漫画にしたものを思い出す。それは、ロボットですらも心を持つということ。
人間はいつしか支配するということに慣れ過ぎて、支配されるということを忘れてしまった。
そして、支配する側としての価値観を押し付ける。
そういうものを意識してしまう冒頭。

中盤にかけては神経だけになった存在なった自分とはなにかということを考える。
そして、月の世界に行くのだが、そこからはまさしくSF世界であった。

物理学が好きな人向けかもしれない。
シュバルツシルト半径とか、そういうワードが出てくる。
そして、最後は読み応えがあった。

いい作品だと言わしめる。そんなものでした。
たったいっぱいのジャスミン茶が飲めなかっただけで不貞腐れているひとの隣でこうしてブログを更新しています。
明日は用事があっておそらく更新している余裕がないので今日中にまとめておこうと思ってやっています。
内容は、岩波の『世界』です。
昨今の教育事情ですが、昔みたいに不良だとかつっぱりが留年するというというものではないみたいです。

大事なのは、現在の親がこれまで受けてきた大量生産・大量消費が勝ち組だというイメージがあって、その価値観をそのまま子どもに押し付けるのが多いということ。
つまりは、「いいところの大学に進学して、いいところの企業に就職できれば、いい生活が待っている」というもの。
この”いい”の押し売り、押しつけが多いということです。
岩波のルポではいくつか事例があって、それがすごく分かりやすい。
私も中学生のころの親達の会話を聞いていたことがあるのでわかります。

なによりも厄介なことは親達はその価値観に何の疑問を抱かないことです。
勉強不得手でも、芸術の才能を開花させたり、スポーツ選手になる人もいます。
ところが、『リトル・ダンサー』のように好きなことを認めない人がいます。
そして、昨今は成績不信な子どもはこういうレッテルを貼られます。
「受験戦争の落伍もの」と…
勉強できない、大学に受からない、成績が伸びない生徒を淘汰するのです。
そこには、資本主義にグローバル化が合わさって、競争原理が絶対的な価値観だと言う意識が埋め込まれている所為でもあります。
子どもの自立を阻害します。なにせ、親がレールを敷いているのですから。
自立が阻害され、勉強できないものは落伍ものと罵られる。

よくよく考えれば恐ろしいところです。親はそういうことは全く意識しません。
あくまでも子どもの人生であり、親の人生ではないのですから。
子どもの時間は親のために消費されていると言っても過言ではないのです。
怖い噺ですね。

ルポのタイトルは『学校が子どもを「リストラ」する』とあります。
今日も、日本は成績が伸びたといって喜んでいますが、その実態はよく見ないといけません。
つまりは、平均にあたる中間層が多い一山型のグラフになるのか、それともできる人とできない人の両極端化した二山型なのかです。
前者ならばいいのですが、後者だと手放しでは喜べません。
つまり、公的な教育機関が機能していないということになるからです。
上位にある人はいわゆるお金が出せるところの子どもが多いことであり、下はその逆ということです。
アメリカの方でも公的な教育機関が破綻しているところもあります。

いま、教育もよくよく考えなければいけない時期が来ているのかもしれません。それを再確認されました。


世界 2013年 10月号 [雑誌]世界 2013年 10月号 [雑誌]
(2013/09/06)
不明

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三津田信三の小説『ついてくるもの』を読み終えた。
『赫眼』と同系統の小説だ。
最後の小説を除けば、ものすごく怖い仕上がりになっている。
表題作、「ついてくるもの」は夜逃げした一家にあったひな人形に女の子の一家が取り憑かれる。憑物とはなんたるかがよくわかるものになっている。
ほかにも「むかさり絵馬」の噺が面白い。
だが、よくよく注意して欲しい。
この小説は怖い。繰り返しいうが、怖い。
洒落にならないのであまり人にはオススメしない。

ここから先は読みたい人だけどうぞ。


「八幡薮しらず」はコトリバコな感じがする。
昔は子どもは神様といい、8歳以下ぐらいまでに亡くなった子は川に流していた。
それで口減らしといって、子どもを間引くことも昔はあった。
それが、どういう意味を持つのかは詳しくは知らないが、神という存在は死ねば黄泉と通じるものがあるのではないかと想像する。なぜなら、いざなみは死んだ後黄泉に行った。神ですらも黄泉に行くのだから、子どももそうだろう。

とおりゃんせ とおりゃんせ
ここは冥府の細道じゃ
鬼人様の細道じゃ
ちょっととおしてくだしゃんせ 
贄のないものとおしゃせぬ
この子の七つの弔いに 
供養を頼みに参ります
逝きはよいよい 
還りはこわい
怖いながらも とおりゃんせ とおりゃんせ

こういう童謡にも間引きの噺は載っている。子殺しとは、昔からあった。サトゥルヌスは子どもを食った。ゼウスの父も同じことをした。
この子どもを殺した後を恐れたからこういう噺が残っているのかもしれない。だから、ちょっとだけ興味が湧く。



ついてくるもの (講談社ノベルス)ついてくるもの (講談社ノベルス)
(2012/09/06)
三津田 信三

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森田季節というライトノベル作家の本です。
主人公の男が自傷気味な性格だなという印象を受けた。
魔女を自称する千里。
彼女にがんじがらめにされるのは朝日。
そして、中世的な性とは違うが、男である弥刀。

ともだちという名の呪い。
本当にもとめたのはただのともだちだったが、それを拒否した少女。受け入れた少年。

ともだち同盟ともだち同盟
(2010/06/26)
森田 季節

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いろいろと物憂う時期でもある。
現実から目を逸らして、11月31日だと言う人もまあいるのは気にしないということにしよう。
昨日紹介した『科学の限界』を読み終えた。そこで池内先生が提示する、科学者の倫理規範というものが考えらさせられる。
1 科学者は何があっても事実を正直に公開しなければならない。
2 科学者は現実を直視しなければならない。
3 真実に忠実にあらねばならない。

これら三つをもつことが、「人間を大切にする科学」の根幹だという。
また、科学者は社会にたいして常に向き合っているという感覚を忘れてはいけないとも書いてあった。

どちらも当たり前のことである。この当たり前をいつの間にか科学者は忘れてしまったのかもしれない。
現代は知的財産を極端に大事にする。
その弊害として、モンサント社の行為とかが考えられたりする。
企業がいいように科学を使うこともある。それは、遺伝子組み換えとかでもそうだ。
どちらにせよ、人間を大切にしないことは明白だったりする。

そういうことではなく、外部に向けている目を内部に向けようということだ。
また人間はしばし、強大な力を持ったと錯覚する。それは核兵器でもそうだし、アメリカの行っている食料戦略というのもいわば力だと見る。
でも、刹那的なもので、結局のところ長期的に見ると破滅、破綻しかない。つまり、グローバル化が進むことによって、未来予測がさらに困難になったため、現在を大事にする風潮が高まっているが、それは両側が崖のようなもので、いつ落ちるのかわからないのだ。
そういう社会に一役買ったのは科学であり、この罪は重い。(致し方がないところもあるが…)

でも、これ以上破綻に力を貸すのは愚か者の所行であり、ここいらで反省しようということではないだろうかと私は思う。



それにしても、ここ最近は冷え込みますね。
ボジョレー飲みながら、いろいろと考えをまとめています。
まあ、小テストあるのでね。
Stuart-Landau方程式の周期解とかフロケ乗数のところが、本があまりなくて困っていますが(苦笑)
プロフィール

水妖の音楽

Author:水妖の音楽
京都大好き大学生。
2009年 天文学会参加
2013年 サマーチャレンジ  
2015年 夏の学校
現在天文学を勉強中の大学院生
主にあわぎゃらくしーをやっていますが、銀河とつけばなんでも面白がります。
思想の根本は荘子であるため誰かしらに与することはしません。
身体論、哲学の類いの話も好きです。
趣味は読書とクラシックと絵画をみること山登り。
籘真千歳先生のファンです。
SFが特に好きです。森見登美彦さんも好きでサイン本を持つほど。ライトノベルは半分の月がのぼる空。ホラーなら玩具修理者。
クラシックはアリシア・デ・ラローチャやバーンスタイン、佐渡裕、カツァリス等が好み。
絵はマグリットやら、ルドン、川瀬巴水、ドミニク・アングル

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